Call me Iqo.Pls!

月→土勤務の外資系風バリキャリ妻と元気いっぱいの2人の息子たち。2012年度、2017年度と2回育休を取得。育児ブログです。

会社のバーベキューの幹事をしていた時のお話。

ただのお出かけの話として取り上げたバーベキュー話に意外と反応が多くて驚いている。

これはもはや社風と言えるのではないかって気がしてきた。

前述の通り、基本的には会社主催ではなく、部署単位で行われるよくあるバーベキュー。

今回のバーベキュー以外に昨年の夏にも別のグループのバーベキューにもナツオを連れて参加してきた。

その時のバーベキューは、よくあるバーベキューの延長。

料理のプロはおらず、ただの料理好き、お酒好きの集まりであった。

ただし、その時もバーベキューコンロは5台用意しており、よくある普通のバーベキューに加えて、ラーメンが。

なんちゃってラーメンではなくて、出汁からつくるラーメン。

当たり前のように寸胴があり、お酒コーナーには当たり前のようにビールサーバーとウィスキーやワインが各20本ずつ。

入社してからバーベキューってのはこれくらいが当たり前となりつつあったが、冷静に考えれば確かにおかしい。

 

結局、バーベキューってのはバーベキュー好きな人の鶴の一声で始まるもの。

私の前の職場は役員直轄の新規事業開発室のようなものであった。

その時の役員がバーベキュー好きだったこともあり、異動してすぐの私の仕事はその幹事。

部署の若手がアップデートし続ける「バーベキューマニュアル」なるものを読み込み、マネージャーの指示に従って運営していく。

 

バーベキューをまとめられないやつは仕事もまとめられないやつ!

 

というレッテルが貼られてしまうのでとにかく必死。

まずは暗黙の人数ノルマがあり、前年超えが必須。

ひたすら電話攻勢、直接のご挨拶周りで人数を確保していく。

しかも、ただ人数を集めればいいってものでもない。

老若男女バランスよくが基本。

特に、子ども達と若手。

これらをどうやって集めていくか。

私が幹事をしていたのはナツオが産まれる直前の2012年。

時代はすでにコンプライアンス遵守。

決して強制をしていけない。

あくまでも自主的に来てもらわなくてはならない。

このさじ加減が実に難しい。

 

人数が集まったら次はメニュー構成なのだが、これまたコンプライアンスは絶対。

少しでも後ろ指刺されるようなことは許されないので、食材、飲料は基本的にはドン・キホーテハナマサ、業務用スーパーで購入。

あとは、役員やお偉いさん方がポケットマネーでいいお酒やお肉を用意してくれる。

もともとお酒好きな人が多いこともあり、お酒に関してはみんながこれでもか!ってな具合に自慢の一品を持ってきてくれる。

 

そして、バーベキューとはすなわち仕事である。

妥協は許されない。

毎回メニューにひと工夫が求められる。

何か趣向を凝らしたもの、珍しいもの。

この課題の為に昼休みや夜に集まってはメニューを考え、プレゼンを重ねていく。

そんな紆余曲折を経て決まったメニューは、「富士宮きそばと三島コロッケ」。

ゲスト参加の上級顧問の出身地が静岡県ということを知り、当時話題だったご当地のB級グルメに挑戦。

求められるのは本物志向。

まだまだ妥協は許されない。

クックパッドでレシピを探して、はいできあがり!が通るわけがない。

富士宮焼きそば学会、みしまコロッケの会に連絡をして公式レシピを伺い、食材も東京で買えるものは公式に卸しているお店まで行って購入し、買えないものは送料払って送ってもらう。

ご当地にきちんとお金が落ちなければ意味がない。

ここまでやるのか!とただただ驚いたものだ。

 

そして迎えた当日。

あくまでも有志主催のオフな企画なので、バーベキューはとても賑やかに進行していく。

乾杯の挨拶くらいはあるがあとは完全に無礼講。

間違ってもくだらない理不尽な命令等はなく、ただただ楽しい。

もちろん、幹事なので忙しいのは忙しいのだが、みなさん気遣ってくれるので、食べる機会がない、なんてことはない。

 

この時も料理人が参加してくれたのだが、びっくりしたのはタレ。

買い物メモの中に焼き肉のタレは不要と書かれており、「代わりにりんご、にんにく、しょうが、、、」と書かれていた。

メモのままにドンキで購入してお渡しすると、その場でリンゴをすり、鮮やかに焼き肉のタレを作っていく。

しかも、醤油ベース、わさびベース、大根おろしベースとお肉に合わせて多種多様に。

とても衝撃的な光景だった。

まじか!バーベキューってまずは焼き肉のタレからつくっていくのか!

と。

 

幹事メニューの焼きそば以外は料理人がつくってくれたのだが、もうすべてが絶妙。

焼き加減、塩加減が凄すぎた。

絶品のタレを使うまでもなく、絶妙の塩加減でいくらでもお肉が食べられる。

 

そんなわけで、幹事しながらもたくさん食べられたし、この時も終了の合図とともに、役員自らゴミを拾い出すので片づけはあっという間。

片づけにありがちなグダグダ感は皆無。

そりゃ役員自ら空き缶拾っている横でいつまでも飲んでいられるわけがない。

 

完全にオフではあるがバーベキューでの働きっぷりがたくさんの人の記憶に残り、裏評価につながっていく。

悪い評価は聞かないが、○○くんはよく動いていたなとか、●●さんは積極的に部外者(社員の奥さんや旦那さん)に話しかけていたな、と良い評価はすぐに広まり、もう5年前なのにたまにその時の話が人についてくるほど。

 

ちなみに幹事は当日を終えてからが一仕事。

当日の写真を現像し、全参加者のベストショットを厳選して週明けには全員にお礼とともに手渡していく。

ここまでやってようやく終了。

大変であったが、その分やりがいはあり、達成感もあった。

 

全員が全員バーベキュー好きなわけではないので、全部書がバーベキューやるわけではなく、バーベキューやっている部署はごく一部ではある。

しかし、やるからにはここまでやるのが我が社のバーベキュー。

こうしてみるとこれは立派な社風と言えるような気がしてきた。

 

人を集めるところから、メニュー作成、当日の運営、最後の挨拶。

こうして振り返ると「社会人として大切なことは全て本気のバーベキューから学んだ」と言えるような気がしてきた。

 

が、そんな安っぽい自己啓発本みたいなことは思いたくないので、「そんなわけはなかった。」と声を大にして言いたい。

バーベキューはしょせんバーベキュー。

ただただた楽しいもので、それ以上でもそれ以下でもない。

ただ、やるからには本気で!ってことが大切なんだろう。