巷で話題の「ちゃお」の家電付録。
男性誌のコロコロやボンボンは昔々に読んだでいたが、「ちゃお」は当然ながら読んだことがなかった。
しかし、付録がどうしても、どうしても欲しくなり、初めて購入してしまった。
だって、今月号の付録はミニお掃除ロボット。
それがたったの580円!
アマゾンや楽天で電動卓上クリーナーを探しても1,000円前後かかってしまう。
これは買うっきゃない。
しかし、買おうと思っても羞恥心が邪魔をしてしまう。
書店に行って買おうとしても、
「神聖な雑誌をあんたみたいなおっさんが汚してんじゃねーよ。」
「少女の夢と希望をお金で奪おうとしないでくれませんか。」
なんて店員さんや周囲の人たちに思われたらどうしよう。
欲しい。けれどどうやって手に入れる?
と、もんもんとして仕事が手につかない。
しかし、「どうやって買おうか」ひとりブレストのおかげで名案がひらめいた。
妻はまだ安静中なので朝もお迎えも私が担当中。
そこで保育園の帰りに本屋へ寄る作戦を決行する。
しかし、このちゃお探しが一苦労。
探せど探せど見当たらず。
店員に聞くのも恥ずかしかったのでナツオを連れて店内を2周は回った。
ようやく、奥の少女コミックコーナーで発見。
ちゃおを探して目をギラギラさせながら店内を歩き回り、少女コミックコーナーへ消えていくおっさん。
これはナツオがいなかったらただの変質者だな。
ようやく見つけたちゃおの前でさりげなくナツオに話しかける。
「おっ!ナツオ、これ凄いよ!付録でロボットがついている。しかも、自動でお掃除までしてくれるんだって。すごいね。でもこれは女の子が読む本みたいなのか。なんだ。」
するとさすがは息子。
我が意を得たリアクションをしてくれる。
「ほんとだ!すげー!ロボットだ。しかもこれ掃除機なんだね。これがあれば、さくさくクッキー食べても焼きたてパン食べてもロボットがお掃除してくれるから安心だね。僕こういうの欲しかったんだよね~。」
4歳児が欲しがるのならばしかたない。
「そうだ!ナツオは赤ちゃんの面倒をしっかりみてくれているから、この本をご褒美に買ってあげよう。帰ってロボットで遊ぼうか。ちゃんとレジまで自分で持って行ってハイってお店のお姉さんに渡すんだよ。」
作戦大成功。
ザ・ナチュラル。
ただの仲睦まじい親子の図である。
誰も違和感など抱かない。
そうしてようやく手に入れたちゃお。
帰宅早々、ナツオなどそっちのけで付録にとりかかる。
説明書がちょっと難しく、これは子どもが理解できるのか?と思わなくもないが、作業は単純。
はめ込み作業のみで道具は一切不要。
15分くらいであっという間に完了。
単4電池を2本入れて起動させると、なかなかのスピードで机の上を駆け回る。
くるくる回っては進み、くるくる回っては進む。
机の端に行くと落ちないように回転してまた進んでいく。
実によくできている。
動きに愛嬌があるので見ていて楽しい。
これにはナツオも大満足で、じーっと見続けている。
肝心のごみは?と思ったが意外とたまっていてちょっと驚いちゃうくらい。
これで580円とは日本も豊かな国になったものだ。
ナツオも満足してくれているのでしばらくは食卓の上で活躍してくれそう。
本体の漫画は妻が昔を懐かしんで読んでくれるかなと誇らしげに渡したものの、
「私、りぼん派だったからちゃおは読まないんだよね。」
と一蹴されてしまった。
右と左、米とパンに加えてちゃおとりぼん。
なんでもかんでも分断しようとするから兎角に人の世は住みにくい。